第34章 緊急事態、柱合会議
行「不死川、分かっているとは思うが…。」
実「…心配ありません。」
行冥は実弥の中で燻る複雑で熱い感情に目を遣り再び眉を寄せる。
行「不死川は任務同行の件を下りた方が良いだろう。心が乱れている。鬼の前にそのような状態で出ては危険だ。」
実「……大丈夫です。」
小さくも頑なな声に涙を流す行冥の更に隣には、義勇と無一郎が何故かまだ帰らずにお互い無言のままぼーっと並んで立っていた。
それを見つけるとしのぶはスススッと走り寄り話し掛けながら楽しそうに義勇をつんつんと突付きだした。
「…煉獄さん、お待たせしてしまってすみません。たくさんお話ししちゃいました。」
杏「全く気にする必要はない!桜の同性と話す様子は非常に微笑ましかった!!」
相変わらず優しく自身に甘い杏寿郎に眉尻を下げて微笑むと改めて二人で残っていた面々に挨拶をして回った。
「では失礼します!!お疲れさまでした!!」
杏「失礼する!!!」
桜は杏寿郎に抱えられながらそう大きな声を出して手を振ろうとしたが、杏寿郎がすぐに走り出した為 急いでしがみついた。