第34章 緊急事態、柱合会議

それを心配そうに見つめる蜜璃に桜はどう伝えようか迷ったが ただ安心させるよう柔らかく微笑んだ。


何も話さない二人に気が付くとしのぶは少し息を吐いて眉尻を下げる。




し「………姉さんじゃない事は分かっているのですが、たまに驚くぐらい似ていて…今も少し驚きました。」




そう言うとしのぶは顔を上げ、すっきりした笑みを浮かべながら桜の手を優しく握り 少し離れた所で待っている杏寿郎達の元へ歩き出した。




し「桜さん、私が必ず守るわ。約束する。」




敬語を崩し 声色も凛としたものに変えたしのぶに手を引かれる形になって歩き出すと 反対側の手に蜜璃も捕まる。




蜜「私もよ！もちろん任せて！悪い人には指一本たりとも触れさせないんだから！！」




それを聞いた桜は二人と目を合わせると心底嬉しそうに笑った。






杏「む、終わったようだな。相変わらず愛らしい笑顔だ。」

小「そうだな。」



杏「…………………。」




杏寿郎が間髪入れずに同意した小芭内を見つめて笑顔のまま固まっている後ろで、実弥と情報交換をしていた行冥は眉を寄せた。


実弥がしのぶと桜が手を繋いで笑い合っている様子を見て目を細めていたのだ。