第32章 ※ちぐはぐな心と体
「…ふっ…ぁ……ッ……ッ………んっ!!」
既に何度も達した桜の体がまた熱くなると息と共に声も漏れ 締めつけも強くなり、杏寿郎は耐えられず眉を顰めて顔を離した。
杏「桜…!!出すぞッ!!!」
杏寿郎はさらに動きを激しくすると目を固く瞑っている桜の額に口付けを落として目を開けさせる。
そして目を開いた桜の顔を愛おしそうに見つめるとすぐに再び口付けをして昂りを一際強く奥へ押し込んだ。
「……ーーーーーッッ!!!!」
達している桜の視界に 同じく達している杏寿郎の姿が入ると、桜は愛しさがこみ上げ無意識に中を締め付けた。
すると必死に出している最中であった杏寿郎はビクッと体を震わせて目を瞑る。
(……………………。)
桜はどのように力を入れれば中が締まるのかの感覚を掴んでいたため、杏寿郎の愛らしい反応見たさにもう一度締めてみた。
そうすると杏寿郎はまた体を大きく震わせて余裕無さそうに青筋を増やす。
(…か、可愛らしい………。)
しかしそう喜んでいられたのも束の間で 杏寿郎はすぐに目を開き、桜の焦った表情を見てそれがわざとであった事を悟ると眉を寄せた。
「あ………あの、出来心で…、」
杏「安心しろ、怒ってはいない。だが今それをすると子種が君の中に溢れてしまうぞ。」
そう言って困ったように微笑むと、杏寿郎は桜の額に労うように優しく口付けをしてから自身を慎重に引き抜いた。