第27章 仲直りとお買い物
み「……………これは似た者夫婦ね。」
みちるはご飯を頬張って心底幸せそうな蕩けた顔をする桜見て微笑むと、厨房へその様子を報告しに行った。
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「ご馳走様でした!んーっ、美味しかったです!!」
桜が満面の笑みで手を合わせると杏寿郎もぽんっと手を合わせる。
杏「ご馳走様でした!!そうだろう!この街で一番美味い店だ!!」
そう言うと杏寿郎は笑顔のまま桜の耳に顔を寄せ小さな声を出した。
杏「千寿郎の作る飯は格別で比べられないがな。」
「…ふふ!そうですね!!」
そう言って微笑み合うと、杏寿郎は淹れてもらったお茶をゆっくり飲んでからスッと桜に向き直る。
杏「買い物は終わったが、俺は帰らずこのまま君のご先祖の家へ行きたいと思っている。」
唐突な提案に桜はむせそうになってから目を見開いた。