第23章 ※愛し方
「杏…寿郎…さん………、もう…、」
桜は杏寿郎の体を心配していた。
自身は何度も達しているのに杏寿郎はまだろくに触れていないのだ。
杏「もう、なんだ?」
杏寿郎は顔を上げると首を傾げる。
桜はそんな杏寿郎に向かって両腕を伸ばして上体を起こさせてもらった。
そのままもたれ掛かるようにして杏寿郎を押し倒そうとしたがびくともせず、少し拗ねたような目を杏寿郎に向ける。
杏「む?」
杏寿郎は首を傾げながらも、むきになって胸をぐっぐっと押し続ける桜に従うように体を倒した。
杏「どうした。」
杏寿郎が不思議そうにしていると桜はずりずりと後ろにずれ、おそるおそる杏寿郎の昂りに口付けようとする。
桜は先程杏寿郎がしてくれた事の真似をしたかったのだ。
(男の人のと私のさっきの所、杏寿郎さんは似てるって言ってた、はず……。)
杏「待て!!桜はそんな事をしなくて良い!!!」
杏寿郎はこういった行為がある事も察していたが それを桜にさせる気はなかった。
だが、味わった事のない強い快感に止めようとしていた手が止まる。