第23章 ※愛し方
しかし涙が出そうになった時 杏寿郎は急に噛むのをやめて今度は優しくしつこく舐めるようにする。
「ぁ、え…………?」
その変化に桜は頭が酷く痺れるのを感じた。
優しい筈なのに意地悪をされているような焦れったい感覚に耐えられなくなると、今度は噛まれて強すぎる刺激を与えられる。
それを繰り返し受け続けると、恥じらう余裕が無くなった桜の中で今まで感じていた底知れない不安感が消え、代わりに新しい感覚が芽生えだした。
「ふあっ……き…、もち……ぃ………、」
それを聞くと杏寿郎はようやく我に返って顔を上げる。
見れば桜は浅く速い息をしながら目をぎゅっと瞑っていた。
杏(無意識か。…それにしても先端が腫れているな。舐め過ぎたのか。)
杏寿郎は愛おしそうに桜に口付けをすると後ろへずれ、再び秘部を優しく撫でる。
「…んっ!!!」
杏寿郎は桜が抵抗をしたらやめようと思いながらも、また膝に手をやり足を開かせようとした。
すると桜は薄目を開けて何をされようとしているのかを把握したが、顔を真っ赤にさせて目を瞑りながらも言われた通りに拒絶せず従順な態度を取った。
杏寿郎はそれを見て一度目を大きくさせたが すぐに満足そうに微笑み、前に手をついて身を乗り出すと桜を褒めるように優しく撫でた。
杏「桜は良い子だ。すぐ出来たな。だが俺にだけだぞ、いいな?」
桜は優しい杏寿郎の笑顔に頷きながら、まるで躾けられたような感覚にぞくぞくとする。
そんな桜に再び微笑んだ杏寿郎はまた後ろへずれ、改めて桜の裸を眺めると少し眉を寄せた。
布団の下の僅かな光の中でさえ、どれだけ桜が男を悦ばせる体をしているのかがはっきりと判ったからだ。