第15章 兄弟の想いが詰まった晩酌
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槇「…っ!…ゲホッ………い、一週間後だと!?」
「はいー…。」
桜は決定した事を順に話していた。
槇「…それはあまりにも…無謀なんじゃないか…。」
「でも強そうな鬼のところには向かわないそうです。それに……、」
そこで一度言葉を切り、少し頬を染める。
「杏寿郎さんも一緒にいてくれますから!!」
槇「………そう、か…。」
槇(……まさか、杏寿郎を慕っているのか…?…だが、あいつは……、)
槇寿郎は庭に響く、杏寿郎の熱心な鍛錬の声を毎日聞いていた。
毎日毎日、置いた剣を忘れさせてくれないその声に やるせない気持ちになったが、それと同時に空き時間を鍛錬以外に使っていない事も分かった。