第15章 兄弟の想いが詰まった晩酌
(……朝餉は槇寿郎さんと食べれたけど…、三人では絶対まだ早いよね…槇寿郎さん寂しくないのかなあ……。)
そう思いながら自分のお膳を持ち、桜は居間に入った。
「んーっ!!おいっしい!!!」
桜はまた蕩けた顔で千寿郎のご飯を頬張る。
それを見て千寿郎もほわーっとした笑顔を浮かべる。
千「えへへ…そんなに美味しそうに食べてもらえると、作り甲斐があります。」
「あ、でも杏寿郎さんも美味しそうに食べるよね!『うまい!うまい!』って!」
千「はい。どうしても言ってしまうようで…。少しこそばゆいですが、美味しいって言われるのはやっぱり嬉しいです。」
そのほわほわとした笑顔を見ると頬が緩む。
お互いに頬が緩み、更にほわわーんとした空間になる。