第78章 江ノ島観光
桜がほくほくとした表情で見つめる御朱印は3種類。
江島神社と弁財天、そして龍宮の印だ。
(龍!御朱印帳とお揃いだ!)
杏「うむ、嬉しそうだな。」
杏寿郎が大きな手で頭を撫でると桜は目を輝かせながら杏寿郎を見上げる。
「はい!これも初めてです!初めてが多くて爆発しちゃいそうです!!」
杏「爆発されては困るので何とか堪えてくれ!!」
杏寿郎は微笑ましそうに笑いながらそう言うと、2つ目のエスカーに桜を導いた。
「エスカーって何個もあるんですね。」
杏「3つあるぞ。全て昇りだがな。」
「へえぇ…。」
エスカーを降り、中津宮が見えてくると桜はパッと目を見開く。
「綺麗!杏寿郎さん、綺麗な朱色ですね!」
杏「うむ!本当に立派な朱塗りだ!!華やかだな!桜、君と撮りたいので立ってくれ!!」
杏寿郎はそう言いながらスマホを取り出し、正中を避けるように桜を導き カメラアプリを開いた。
(………………あれ……?)
桜は後ろで手を握って少し恥ずかしそうに微笑みながら撮り終わるのを待っていたが、いつまで経っても終わらない。