第55章 遊郭に巣食う鬼
「炭治郎くん達、大丈夫かなあ…。」
杏「そうだな…宇髄は昨夜、随分と非常識な事をしたし格好も少々変わっているが根はまともで冷静な男だ。無理な任務だと判断すれば竈門少年達を帰すだろう。」
「そっか…。」
桜は少し安心した様に体の力を抜くと 今度は目を瞑って胸に意識を集中させる。
(ユキ…炭治郎くん達が危険な任務に行ってるの。バランサーに行かせてもらえたら守ってあげて…。)
それに温かい温度が返ってくると桜はパッと顔色を明るくさせた。
「ユキが行けたら守ってくれるって!」
(ユキなら鬼に姿を見せずに動けるから戦ってる最中でも治せる…!あ、でも あんまり派手に動いちゃうと鬼が勘でユキを攻撃してくるかもだから気を付けなきゃだめよ。)
杏寿郎は桜が喜んだり心配したりコロコロと表情を変えている様子をじっと見つめた後、再び微笑んで安心させる様に頭を撫でた。
杏「彼等とユキを信じよう。」
「うん!!」