• テキストサイズ

ねこ神様と太陽【鬼滅/煉獄さん/救済】

第9章 鍛錬





杏「むぅ。」



杏寿郎は千寿郎がビシッと指を差した縁側にきちんと座るも、腕を組んで不可解な顔をした。




――――――


千寿郎は厠へ行く前に台所にいる桜を見つけた。



千「あ…!桜さん!」



桜は人の姿で湯呑みを両手で掴み、水を飲んでいた。



「あれ!どうしたのー!?千寿郎くんもお水?」



疲れを全く感じさせない声で桜は緩やかに笑う。



千「いえ…、兄上が厠の戸を開けてあげなければと言い出したので、僕が代わりに行くと言ってここまで来ました。」



千寿郎は眉尻を下げて笑った。

桜も "あー…" と少し居心地悪そうに笑う。



千「そういえば、さっき何でお手洗いを厠と言い換えたのですか?」



きょとんとした顔で訊かれ、桜も首を傾げる。



「もしかしてお手洗いってこの時代でも通じるの?」



そう訊くと千寿郎は納得したように笑った。



千「はい!桜さんの時代でも使われているんですね!」



二人はその小さな発見に時代を超えた繋がりを感じ、ふわっと笑う。



(知ってる言葉がそのまま通じるのってほっとするなあ……。)



桜は結局、ろくに水を飲まないまま湯呑みを片し、お茶と大量の大福を持つ千寿郎と共に縁側へ向かった。




/ 2679ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp