第46章 新しい任務同行者
「本当に今までありがとう。蝶屋敷にはこれからも通うし、必要な時はしのぶちゃんの方からも呼んでね。」
し「……はい。」
帰り道、何度もなるべく明るい声色で話し掛けたがしのぶの顔色は晴れなかった。
それを見て桜はとうとう髭を下げる。
「………無一郎くんのこと?」
し「はい。…次は甘露寺さんかと思っていました。時透くんはああ見えて意外としっかりしていますが桜さんの体質を覚えてくれている可能性が低いんです。」
「あ、あんなに印象深いことを言ったのに…?人に興味がない子なのかな。会話した時そんな風には見えなかったけど…。」
し「彼は記憶に障害があるんです。桜さんなら治せるでしょうが、任務同行…二人きりの時に治してはいけませんよ。混乱した場合何が起きるか分かりませんし、任務同行への意志も…いえ、鬼殺への意志さえも変わる可能性があります。」
(記憶障害………。)
桜は自身が記憶を奪われた経験があった為にどうにかして治してやりたくなり すぐに返事を出来なかった。
しかし――…、
杏「俺も胡蝶と同じ意見だ!治療をする時は他の柱と一緒の時、尚且つ十分な時間を確保出来る時だけにしてくれ!!」
「杏…煉獄さん!お疲れさまです!」
しのぶと反対隣を見るといつの間にか杏寿郎が並んで走っていた。