第8章 覚悟と条件
いくつも転がる酒瓶。昼過ぎなのに敷いてある布団。
それを見ながらも、千寿郎と口を揃えてお礼を言って部屋を出た。
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千「一時はどうなるかと思いましたが、無事に許して頂けてよかったです。」
廊下を歩きながら千寿郎はホッとしたように微笑んだ。
そして千寿郎の部屋前の縁側に座る。
微笑む千寿郎を見ながら、桜は複雑な表情を浮かべた。
(どうしてかは分からないけど、どういう状況なのかは分かった。今はこれだけで十分かな……。)
そう思うと思考を切り替える。
「それにしても何でまた猫の姿になっちゃったんだろう…困ったなあ……。」
そう言いながら桜も千寿郎の隣に座った。
千「確かに、無視できる問題じゃありませんね…。」
二人でうーーんと首を傾げる。
しかしすぐに千寿郎はパッとこちらを向き、眉をキリッとさせた。
千「今のうちに対策を立てましょう!!」