第40章 ※ベッドの扱い方
杏寿郎はその反応を楽しむ様に微笑みながら頬から手を離すと 今度は体のラインを大きな手のひらで確かめる様に撫でる。
杏「先程ピアノを弾いていた時の装いに変えてくれ。他の男は近くで見れたというのに俺は鬼を見なければならなかった。このままでは我慢ならない。」
「きょ、今日は…?」
杏「優しく愛す日だ。しっかり覚えている、安心してくれ。」
確認を取ると桜は口元を手で隠しながらもちゃんと言われた通りに服を変えた。
杏寿郎はそれを褒める様に頭を撫でるとレース生地になっている肩から手首までを優しく撫でた。
(…っ……くすぐったい…、)
杏「これは却って男の欲を煽ってしまうな。堪らない。それに…、」
再び肩まで手を移動させると今度は首下までのレースを撫でる。
杏「あの男はわざとこの様に仕立てたのだろうか。谷間が見えてしまっている。確かに今日の功労者は君だがこれは他の男に見せて良い格好ではないぞ。今後一切、俺以外の男の前では着ないでくれ。」
その言葉に頷こうとするも杏寿郎がそのまま胸をするりと撫でた為、桜は驚いて思わず首を横へ向けてしまった。