第2章 始まり
『また負けた……』
「ふふ、弱いのね」
唯一知っている遊びのババ抜きでさえも10連敗。
「他のゲームをしましょ。ページワンは知っている?」
私は首を横に振る。
「じゃあ、教えてあげる。ルールは簡単よ」
ウィラさんの説明を聞いていると、「楽しそうですね」と誰かに声をかけられた。
「私もご一緒にいいですか?」
顔を上げて見てみると、あのハンターだった。
『……!!』
──なんで話しかけてくるの!?
心臓が握り締められたように、苦しかった。
ブルブルと私は怯える。
今1番関わりたくない人から話しかけられた。
「そうね、人数が多い方が楽しいからいいわよ」
そう言ってウィラさんは承諾した。
私は、えっ……とウィラさんの方を見た。
ウィラさんにはあのこと何も話していないから、ウィラさんは何も悪くない。
だけど……
「そちらのお嬢さんは」
ハンターが私にも尋ねてこっちを見る。
怖い……
咄嗟に顔を逸らした。
──どうしよう…ここで断ったら変だよね…でも……
『あ、え……………
い、いい、です、よ……』
自分も、何故か承諾してしまった。