第5章 T.04
「いやぁ、急にごめんねーあんなに驚かれるとは思わなかったからさ!」
軽い調子で私に謝ったフランス。
うん、でもまあフランスってそういうやつだもんね…仕方ないような気もするよね!
「本当…びっくりした」
「フランスもフランスだけど、由真も由真だぞ。ちゃんと避けろ」
「そうだよね、よし、次から頑張ろう」
「え?なに、え?由真ちゃんってそういうキャラなの?つかお兄さん避けられちゃうの?何それ悲しい」
もともと新キャラのフランスがフレンドリーな性格なこともあって、馴染むのが速い。
なんか、この世界に来てからコミュ力上がった気がする…。
「ってか話がズレすぎてんだろーが!フランスが何しに来たんだって話だったんだよ」
「ああー、そんな話もあったね」
「最近、イギリスがおかしかったからさ。原因を探しにきたんだよ」
フランスは人差し指をピンと立て、ウィンクをした。
「は?」
「は?じゃないよ、は?じゃ。だって最近のイギリス変だったじゃん。…うーわ、もしかして無自覚なわけ?」
正直、私も初耳である。
え、イギリス変だったの?いつもと違ったの?さっぱりわからぬ。
とにかく、家にいるときのイギリスは別に変じゃなかった。
話の筋は見えないし、とりあえずフランスに質問をしてみる。
「それで、見つかったんだよね?その、変になった原因ってやつ。何だったの?」
すると、予想外にフランスは目を見開いて驚いた顔をした。
「やだん、こっちも無自覚!?はー…お兄さんびっくりだわ、マジで」
「あのね、原因はね」
「君だよ、由真ちゃん!」