第3章 T.02
「だってさ?ここ“シェフィールドにて泥棒が出没”、“5日、料理大会開催”…でしょ?あってるでしょ?」
「うお、本当だ合ってる。由真お前、本当に英語読めなったのか?」
「本当だよ!うっわー、なんでだろー感動ー」
前から英語が読めればいいなって思ってたんだよね。色々英語が分かれば便利だし!うっわー嬉しい。なんでか分からないけど嬉しい。
「でもなんでだろうな?なんで急に読めるようになったんだ?」
「トリップしてきたオマケかな?」
「お前……なんか気楽だな」
そんなんでいいのか、とぼやくイギリスに、そんなんでいいのだ!と返すと返事のように強くもしゃっと髪を拭かれた。
「それじゃ、由真の寝室はそこな」
「えへへ…お借りします……」
広い廊下をひょこひょこ歩きながらイギリスに着いて行く。
やっぱり国なだけある。だいぶ広いお家だ。廊下には私には全然価値は分からないが高価そうな絵な壺などが飾ってあったりした。
「それじゃ、おやすみなさい」
「ああ、good night」
おふ、さすが発音いいな、なんて思いながらイギリスの後ろ姿を見送った。