第3章 T.02
「ま、まあ、今まで1人だったから少し作りすぎたかもしれねえな!余ったら困るからな!好きなだけ食べろよ!!」
そう言って合い向かいに座っている私を期待した目で見る。
…コイツ…今さらっとぼっち発言したぞオイ。いいのかイギリス。
あとその期待の目はなんでしょう。めっちゃ『食え!!!!』って訴えてくるんですけど。
多分、感想を期待してんだろうなあ…。あああやめて!そんなキラキラした顔で私を見ないでイギリス!!
「え、遠慮しなくていいんだぞ?ほら!」
『えええ遠慮なんてししししてませんよははは」
にこにこ顔のイギリスと反対に、私は引きつった顔で言葉を詰まらせた。
しかし私は決心を決めた。
震える手でフォークを握りしめる。
「そそそ、それじゃあ…………………いただきます」
一言言うと全神経を腕に集中させた。
落ち着け、落ち着け私。これは料理だ、食べ物だ。食べても害はないんだ、そうだ。食べるのを拒否する本能にどうにか抗い、フォークを暗黒b……料理に近づける。
イギリスはと言えば相変わらずの目で私のフォークをガン見していた。
ざくっと何かを刺す。
ごくり、と生唾を飲み込む。
そのあとは何も考えず、勢いで口の中に放り込んだ。