• テキストサイズ

キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第56章 大正“浪漫”ー捌ー


私はその人にお礼を言った。


「お茶、ありがとうございました。」

「いえ。こちらこそ、花子をありがとうございました。」


お礼にお礼を返し、お互い微笑みあった。


「またいつでもいらしてください。」


その人は言う。私はもう来ることはないだろう。


「はい、またいつか。」


守れない約束をしてしまう。

けれど、その人は嘘を見抜いたらしい。


私はそれに気づきながら背を向けて、歩いた。


「ありがとう」


その人はまた背を向けた私に礼を言った。


「娘を、守ってくれて…救ってくれてありがとう。」


私は歩き続けた。


「何もできないと言わないでくれ。あなたは娘を助けてくれたし笑わせてくれた。」


ぴたりと、歩みを止めた。


「私はあなたを忘れない。」


一度だけ振り向いた。


「ありがとう」


私はにっこりと笑って、大きく手を三回ほど振って、また歩いた。


今度こそ振り向くことはしなかった。























































『ありがとう』


『私は、本当にそう思いましたし、思い返す度にそう思うのです』




『けれど、そう遠くない未来で』


『私はその耳飾りを目にして』











『またありがとうと言うのです』


/ 539ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp