• テキストサイズ

その秘密は図書室にて

第2章 図書委員


「い、色々聞きたいことがあるんだけどさ…」
瑞希は迷いながらも口をひらく。
「なんで今日は集まりに来たの?今まで来なかった理由はなんとなく分かったんだけど…」
一旦間をおいてから再び問いかける。
「それに人が集まる場所が嫌いなら委員会だって……あと、あと………」
瑞希は悠弥を見上げる。
「なんで私なの、担当?」
瑞希が1番聞きたかったことだ。
悠弥はふぅ、とため息をつくとおもむろに口をひらいた。
「今日、集まりに来たのは先生に半分脅されたから。勝手にお昼の担当入れるってね。そんで…委員会に入ったのは本も図書室も嫌いじゃないっていったのは前にも言ったよね?」
瑞希はこくりと頷く。
「まあ、1番に図書委員になったのはこの部屋が使えるってとこだけどね」
そう言うと悠弥はカウンターの奥を見た。
さっきまで使っていた部屋だ。
「あそこは図書委員と…あと生徒会ぐらいしか入っちゃいけないでしょ?だから丁度いいんだよね。1人になるには。屋上って意外と人いたりするし。まあそれが理由かな」
そこまで言うと、悠弥は瑞希から目を逸らした。
「…倉本さんと一緒の曜日にしたのは…その、あそこにいた女子とは皆全然話したことないし、…なのに突然、そんなこと言われても…」
もごもごと、先程よりだいぶ歯切れが悪い。
瑞希はそんな悠弥をみてきょとんとした。
(堀口くん…心なしかちょっと顔赤い?)
逸らされてしまってよくわからないが色白な彼の頬がほんのりピンク色に染まっているように見えた。
もしかして……
/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp