第7章 空白と決意
リヴァイがリアの部屋の扉を開けた。
すると床に倒れ込み、耳を塞いで泣きじゃくるリアの姿が見えた。ベッドは荒れ、枕からは羽毛が飛び散っている。
リア?
リヴァイはリアの肩にそっと手を触れた
リアは肩をビクリとさせると、
振り返ってリヴァイを見上げた。
「…どうした。なぜ泣いている。」
先ほどまで考えていた言葉は全て飛び、素直な言葉が出てこないことにイラつきを感じる。
「怖いの…何もわからない。」
リヴァイは何か言おうと直ぐに次に話す言葉を考えていたが、リアの言葉で全て消え去った。
「私は誰?貴方は誰なの?」
そうか。
俺は間に合わなかったのか。
リヴァイの目からは涙がこぼれる。
するとリアは涙を止めてリヴァイの頬に手を当てた。
「あなたもわからないの?」
「……ッ、俺はどうすればいい?もう思い出してはくれないのか?」
リヴァイはリアの肩に額を置いて強く抱きしめた。
「リヴァイ、どうしてそんな顔をしてるの?」
一瞬、全てが元通りになったのかと思った。
リヴァイが顔を上げると、リアはリヴァイの手をとって笑っていた。