どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第10章 黒の教団
「ちゃんと説明するよ。この話を知ってるのは、黒の教団とその関係者、そして千年伯爵だけだ。すべては約100年前。ひとつのキューブが発見されてから始まった。『後追いの者たちへ。我々は闇に勝利し、そして滅び行くものである。行く末に起こるであろう災いから汝らを救済するため、今ここにメッセージを残す。』そこに入っていたのは、古代文明からのひとつの予言とある物質の使用方法だった。神の結晶と呼ばれる不思議な力を帯びた物質でね。そのキューブ事態もそうだったんだが、僕たちはイノセンスと呼んでいる。君の左手に埋め込まれた武器のことだよ。対AKUMA武器とは、イノセンスを加工し武器化したものなんだ。キューブの作り手はそのイノセンスを持って千年伯爵と戦った。」
「伯爵!?」
「千年伯爵を倒すことはできた。だが結局、世界は一度滅んでしまった。旧約聖書に記されたノアの洪水がそれだ。キューブは暗黒の三日間と記しているけどね。しかしキューブの予言によると、世界は再び終末を迎えるらしい。千年伯爵によって。予言通り、伯爵はこの世に再来した。そこで黒の教団が設立された。」
「使徒を集めよ。すなわち適合者。適合者無くイノセンスに発動なし。」
大元帥も言う。
「イノセンスの適合者。それがエクソシスト。だが、エクソシストに対抗するために千年伯爵もAKUMAを作り出した。AKUMAは、イノセンスが白ならば、黒の存在である暗黒物質、ダークマターで作られている。伯爵もまたイノセンスを探し、破壊すべく動いている。ノアの洪水によって世界に飛散したイノセンスは109個。我々はまず、各地に眠っているイノセンスを回収し、伯爵を倒せるだけの戦力を集めなければならない。伯爵より先に。」
コムイが続けて設明する。
「我々がこの聖戦に負けたとき、終末の予言は現実となり、この世は滅ぶ。戦え。それが神に選ばれたお前の宿命。宿命なのだ!」
大元帥が言う。