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どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中

第4章 共同任務


「久しぶりにあんなくだらない喧嘩したわ。」

「久しぶりにってことは昔はよくしてたってことさ?」

「うん。しかもおんなじようなこと。」

「アユムより歳上の後輩とってことか?」


ぼくは首を振る。


「じゃあ誰と?」

「お兄ちゃんと。」

「お兄ちゃんいんの?」

「うん。お兄ちゃんといっても血の繋がりはないんだ。で、しかも同い年なの。だから、どっちがお兄ちゃんだ!どっちがお姉ちゃんだ!って毎日言い合いしてて。」


ぼくは昔を思い出しながら話す。


「ぼくもお兄ちゃんも孤児でね。同じ人に拾われたからキョウダイなんだ。ぼくの主張は誕生日。ぼくが10月でお兄ちゃんが12月だからぼくのほうが歳上でしょ?だからぼくがお姉ちゃん。で、お兄ちゃんの主張は拾われた年。詳しくは知らないけど、お兄ちゃんのほうが先に拾ってくれたお父さんと家族だったの。」

「ほんとに今日のオレらとおんなじさな。今アユムがお兄ちゃんって呼んでるって事はその主張は通らなかったってことか。」

「ううん。そうじゃないの。」

「え?」

「毎日毎日同じことで喧嘩してたからお父さんが呆れちゃってね。鶴の一声だった。『お互いが兄であり、姉。お互いが弟であり、妹。常に、自分が上だから下の子を守らなきゃ。自分が下だから上の子を支えなきゃ。ってお互いを思い合えばいいんじゃないですか?』ってさ。だからぼくはお兄ちゃんって呼ぶし、向こうはぼくをお姉ちゃんって呼ぶの。変でしょ?」

「うん、変。でも、お父さんいいこと言うな。」

「だよね!この話、他の誰にもしたことないから内緒にしててね。」

「わかった!」


そうして話している間に駅に着く。
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