どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第4章 共同任務
今回の任務はある森の奥深くにある大樹が目的。
その村は毎年この時期になると、一ヶ月間森に入って木の実などの自然の食材だけで生活するようになるらしい。
それが今年は直前に台風が来て、村に近いところにある木の実は全て傷ついてとても食べられる状態じゃなくなってしまったらしい。
そこで村の男たちはもっと森の奥深くまで行くことにした。
そこで見つけたのが例の大樹。
初めて見たときは葉も蕾も何もなく、枯れ果てていたという。
もう木の幹が腐って倒れるのも時間の問題と判断した村の男たちは、この大樹が倒れる前に安全に切り落とすことにした。
次の日、ノコギリなど伐採の道具を持って大樹のもとへやってきた男たちは驚いた。
昨日はあんなに枯れ果てていたのに、今日はピンクの花が満開に咲いていた。
とても綺麗で見惚れたという。
こりゃ嫁や子供にも見せてやりたい!そう思った男たちは次の日、家族を連れて大樹のもとへやってきた。
昨日は綺麗なピンクの花だったはずが、今日は黄色の花が満開に咲いていた。
それはそれで綺麗で、村人みんなでお花見をしたという。
しかし、ここで気づく。
この木、毎日毎日姿が変わる。と。
一瞬、もしかしたら違う木なのかもしれない。とも思うが、こんなに大きな木なのだ。そう何本もないだろう。
というより、同じ場所にあると言い切れるのだ。絶対に同じ木なのだ。
昔から森と共生してきたのだから間違うはずがない。
不思議に思った村人たちは毎日そこへ通った。
あるときは紫の花が満開に咲いた木。
またあるときは一輪も咲いていない枯れ木。
またあるときは葉が生い茂る生き生きとした木。
そしてついに絶対この木はおかしい!と思うにあたる現象を目にする。
木が七色になっていたのだ。
いや、正確に言えば、七色の花があちこちで咲いていたのだ。
ピンクは桜やあんず。
赤は椿やサザンカ。
白は梅やしきみ。
黄色はぎんもくせいやはなせんな。
オレンジはきんもくせい。
紫はミツバツツジ。
もう名前すら知らない色とりどりの花が咲いた。
村人たちは驚いた。
果たしてこの木は何の木なのだろうか。
そして噂がたった。
『七色に輝く木がある。』
と。