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追憶【レイトン教授】

第9章 【魔人の笛】第五章――魔女の凄む家――








想像よりも数倍大きな湖が彼らの前に広がっている。
この大きな湖畔がミストハレリの水源になっていると推測できる。
山から流れてくる湧き水や雨水がこの湖にたまり、それが町の生活用水になっているようだ。

周りをみると錆びたパイプ菅を見つけた。
どうやらこのパイプ菅は以前使わていたらしく、今は新しくできた衛生的な水道が使われているらしい。
昔は湖から伝わる一本のパイプが何本も枝分かれし、町へ水を運んでいたとルークは言う。
今もまだ残っているパイプは以前の給水システムの名残なのかと、納得することができた。

その後、湖を散策するも真新しい情報は手に入れることはできず、一行は町の方へと下って行った。
町の住人ならユラの事を何か知っていると踏んだからである。

住人に話を聞いているうちに、デムスはジャッキーのボートで市場の方へ向かったという情報を得た。

「急いで市場に向かおう」

レイトンの言葉に3人は頷き、市場へと向かった。
市場の情報通といえば、アメ売りのタフィーと黒カラスの子供たち。
まず先に市場の入り口でアメを売っているタフィーに声をかけることにした。

「こんにちは、タフィーさん」
「おや、またあんたたちかい」

が声をかけると、タフィーは目を細めてそういった。
屋台で売っていた大量のアメは、全て売られておりそのことに疑問を持ったは尋ねた。

「アメ、売れたんですね」
「今しがた、たまにここに来る坊やに全部売ってしまったわ」
「その子が来る前後に白髭のおじいさんを見ませんでしたか」

その質問にタフィーは首を横に振った。
タフィー曰く、見かけたのは小さな少年で、栗色の後ろの髪が跳ねた子だという。
ハイヤードヒルから買いに来たと言うことでタフィーは全てのアメをその子に売ったのだという。

子供たちに話を聞いても白髭のおじいさんは見かけていないという。
そのかわりに小さな少年が日用品や食料を大量に買っていく姿を見かけたらしい。

「……」
「……」
「レイトンさん」
「ああ。私の推理が正しければ、町で事件が起きるはずだ」

レイトンとは何かに気が付いたのか、顎に手を添えて考え込んでいる。
市街地で事件が起きると推理したレイトンの言葉に、一行は急いで町の方へと向かった。






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