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追憶【レイトン教授】

第5章 【魔人の笛】第二章――世界の終わりを予言する少年――







「途中で壊れた家を見たんだけど、あれも魔人に破壊されたものかな。ルークくん、なにか知ってる?」

レミの質問にルークは淡々と答える。
彼らがこの町に来て目にした破壊された家屋は、つい最近襲われたものらしい。
被害者はひとりも出ていないが、建物は潰れてしまった。
半信半疑だった魔人の存在が、これでいくらか信じなければいけないこととなった。
顎に手を乗せ、それでも半ば信じられないだが、被害が出ているのは事実。
早く解決するためにはやはり『魔人』をどうにかしなければいけない。

「とりあえず、魔人の痕跡を調べないといけないですよね。魔人が暴れた跡が残ってると思うし。何もわからないまま夜を迎えたくないし」
「の言う通りだね。エリーノースに向かう前に調査をしよう。まずは、ブロッコさんの家へって見よう。何か見落としていた事に、気づくかもしれないからね」

4人は足早にブロッコの家へと向かった。
少しでも手掛かりになるものを見つけるために。

ブロッコの家へ着いた4人は、未だに壊された家を見つめて笑っているブロッコの姿を発見した。
もう笑うしかないと腹を抱える彼に、何も言えなくなってしまう。
魔人に襲われた彼の家を視察に来た町長と警察は何もしてくれなかったと言う。
レイトンとレミが話を聞いている間には壊された家屋と抉れた地面を観察していた。

「なにかわかりましたかさん」
「あぁ、ルークか。ん~、そうだなぁ……。これと言って」
「そうですか……」
「ただ……」
「ただ?」
「思ったより派手に壊されてるし、地面深くえぐれているから。魔人ってやつは相当大きいんだろうなって」
「………」

地面にしゃがみ込み、見落としが無いか他に何かないかを探すの姿をルークは黙って見ていた。

「、何か見つかったかい?」
「なにも見つかってません」
「そうか。ルーク、ここ以外で魔人に荒らされた場所はないかな?」
「そうですね……。十字路から東に行った先に修理中の家があったはずですけど」

ルークに案内され、一行は東の住宅街へと歩き出した。




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