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眠り姫の物語【ツイステ】

第26章 眠り姫の物語




それから、数ヶ月後…


また多くの人々が、城へ集まっていた。彼らが集結した目的、それは

ローズとマレウスの、婚礼の儀 披露宴に参加する為であった。


ホール中央では、2人が それは幸せそうにダンスを披露していた。

その様子は、この世の幸全てを集結させたように 光り輝いていた。

そんな2人の事を、多くの者達が見つめている。



「…本当に、一時はどうなる事かと思ったけれど。あの子が幸せそうで 良かった」

「そうだな。でもまさか、自分を呪い殺そうとした相手と結ばれるなんて…。今でも信じられないよ」

「でも…その…なんていうか、やっぱりちょっとは 寂しいですね。お2人は、平気なんですか?
僕は、なんだかまだ…不思議な感じがして」


招待された、リドル、トレイ、デュースは、会話を交わしながら 視線は全員 ローズ達に向けていた。


「そりゃ寂しいよ。でもな…」

「寂しいけれど、ボクには 彼女と共に過ごせた数年間の思い出が この胸にある。
あの小さな森の家で ローズと、かけがえのない時間を過ごした。
例え彼女が遠くにいってしまったとしても…その記憶だけは、他の誰でもない ボクだけのものだからね」

「ま、言い換えれば…マレウスにローズをとられたけど、心の中ではずっと想い続ける。と」

「なっ…!トレイ!わざわざ口にするでないよ!」

「ははっ。悪い。でもな、その気持ちは凄く理解出来るよ。俺も…同じ想いだから」

「…そう、ですよね。うん、お2人の気持ちを聞けて、スッキリしました!!ありがとうございます!」


デュースは、自分の中に未だ燻り続ける熱が、決して悪い物などではない。そう教えてもらえたような気がして、そっと胸に手を当てた。

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