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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第10章 進む



『あ、いえ私達は
「これから付き合う予定です」
……!?』
「そうなんですね!!
お二人とも素晴らしい活躍でしたので、話題になること間違いなしですね!!」
平然と言ってのける焦凍に、楓風は開いた口が塞がらなかった。

「轟さんはNo.2ヒーローエンデヴァーさんの後子息ですよね。
今回の体育祭ではお父様の炎による活躍はあまり…」
『すみません、私達急いでるのでこれで失礼します!!』
「あ!!ちょっと…」
マスコミの人が焦凍にズカズカとデリカシーのない話を持ちかけて来たため、楓風は無理矢理遮って、焦凍の手を取って走った。

少し走ると、マスコミはもう見えなくなった。
『…っはぁ、もう追ってきてないよね』
「あぁ。ありがとな、楓風」
そういって頭をポンポンしてくれる焦凍。
『っあ、ごめん!!…手』
慌てて手を離し、恥ずかしくて目をそらす。
「手繋いで恥ずかしがる間柄じゃねぇだろ」
真顔ではてなを浮かべて見つめてくる焦凍に何か言い返そうとしたものの、何も言えなくてうつむいた。
(確かに私、どうしちゃったんだろ
久しぶりだからかなぁ、でも3年ぶりにあったときもここまでじゃなかったのに…)

すると焦凍が、こちらをじっと見て口を開いた。
「今週の日曜、お母さんの病院に行って、色々精算しようと思ってる」
『やっぱり、そうなんだ…!!
頑張ってね』
「それで、楓風も一緒に来て欲しい」
『え…いいの?』
「あぁ。きっとお母さんも久しぶりに楓風に会いたいだろうから」
そう言って微笑む焦凍の顔は、なんだか小さい頃の姿と重なって見えた。
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