第7章 恐怖
「コンティニューだ」
敵は心底楽しそうな笑みを浮かべながら、そう言った。
* * *
オールマイトは、楓風達と相澤を救いだすと、先生を運んでくれと頼んだ。
(相澤先生、重症だ…。
なのに助けてもらって、自分が…情けない。
自分の身も守れないなんて…!!)
楓風は、相澤の様態を見て悔しさに歯をくいしばった。
「…楓風ちゃん、本当にありがとう。
あなたのおかげで私は無傷だわ。」
と楓風にお礼をする娃吹。
『…良かった。…でも結局、自分のことは自分一人ではダメだった。
相澤先生、こんなになってるのに…
私のせいで無理させちゃった…!!』
うつむいて、今にも溢れそうな涙をこらえる。
「…そんなことないわ。
楓風ちゃんがいなかったら私は今頃…。
それに、相澤先生も楓風ちゃんがいなければ止める事が出来ていなかったと思うわ。
全て楓風ちゃんのおかげで、みんな無事なのよ」
『…梅雨ちゃん、ありがとう。
…私、やっぱり戻るね。
相澤先生の代わりに、出来る限り尽くしたいの…!!』
そう、告げると
誰の返事も聞かずに爆風で飛んで行ってしまった。
「ごめん、僕も行ってくる!!」
(まだ、教えてもらいたいことが…たくさんあるんだ…!!)
そして、緑谷も後を追った。
黒霧を、
上から勢いをつけて攻撃しようとした楓風と、殴って攻撃しようとした緑谷。
だがどちらも___
「どっっけ邪魔だデク!!」
爆豪に先を越されてしまった。
『勝己…!!私が今…!!』
「クッソォ、いいとこねぇー!!」
「スカしてんじゃねぇぞモヤモブが!!」
「平和の象徴はてめぇらごときに殺れねぇよ」
「かっちゃん、みんな…!!」
黒霧を勝己が取り押さえ、
脳無と戦うオールマイトを焦凍がサポート。
オールマイトのピンチが、一気にこっちの流れになった。
「3対6だ!!」
「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた…!!」
『今ので流れは持ってこれた!!』
「とんでもねぇやつらだが、俺らでオールマイトのサポートすりゃ撤退出来る…!!」
五人が、戦闘体勢になったとき
「ダメだ!!!逃げなさい!!!」
オールマイトは私達のサポートを断った。
すると、オールマイトは何百発もの連続パンチを繰り出し、
一人で脳無を倒してしまった。