第71章 meow
「カカシ、さき ナルトはワシが預かる。」
突然名が挙がったのは、他の誰でもない、二人の班員のナルトだった。
三代目火影は、ナルトの見張り役として適材だと判断し、カカシを担当上忍に任命していた。
だがそれも、カカシの手には負えなくなる可能性が出てきた…と自来也は考えているというのだ。
『…それってどういうことですか?』
「一体…何の話です?」
さきにとっても、カカシにとっても、理解し難い突然の提案に戸惑いを隠すことはできなかった。
自来也は、この数年、木の葉隠れの里に身を置かず各地を旅していた。
それは、禁術の開発が発覚したのち里を追われた大蛇丸と、その複数のアジトの動きを警戒していたから。
自来也は続けた。
「奴がある組織に入った。」
奴、つまりは大蛇丸のことだ。
「組織?」
『いったい何ですかその…組織って。』
さきとカカシは各々尋ね返した。
「詳しいことは分からんが、暁とかいう名の忍”9名”からなる小組織だ。
そいつらの殆どがビンゴブックに載っているS級犯罪者ばかりでのォ…
その中には、あのうちはイタチもいる。」
自来也は、ここまで言えばもうお前たちにも分かるはずだと続けた。
そして、
「そして、今9名と言ったが、それは今の時点での話だ。実際はもう一人多く、10名の組織だった。」
『? その一人はどうしたんですか…?』
―――――まさか、ここで自来也様に聞いたことが、”つながる”だなんて思いもしなかった。