第48章 "LOVE" is ...
「胸が潰れるくらい苦しいわよね。 分かるわ。
……愛か。 そうね… ありのままを受け入れること…かしら。
自分のことをもっと見て!…なんていうエゴはない。 貴方が幸せなら自分はどうなっても幸せと言える懐の深さこそが愛かな…。
死別はとても悲しくて、辛くて……生きていることにも負い目、引け目を感じるわよね。 それこそ自分を戒めなければ生きていけないほど……。
けど、死別したからこそ、愛するという行為がどれほど尊いものかもわかるはずよ。
本当なら、その愛するという行為は、今は亡き人だけに注ぎたいもの…… でも遺された側には、他の人を愛してもいいという権利がある。 勿論相手の人にも、選ぶ権利がある。
《相手と自分とが対等な立場で、愛する努力を続け、自分だけじゃなく相手と共に成長する。》
それは、亡くなった人が残った人に教えてくれるとても大切なことなのよ。 だからこそ今度は、自分がそれを実践しなくてはならない。 自分のものとして。
どんな関係でも、どんな過去でも、そしてどんな困難や試練が待ち受けていても、それを二人で乗り越えられる力…… それがきっと愛じゃないかしら。
《あの人のことは忘れないし、愛してる。 この人の事も、同様に愛してる。》
そう思えるかは、二人次第よ。
"好きになる"と"愛する"の間にある"→(矢印)"は、その二人で動かさないといけないもの。
だから、今、自分の“ココ”にいる人が、同じ方向に動かしてもいいと思う人なら、それは… その人を"愛する"っていう確かな一歩なんじゃないかしら?」