第4章 ふわふわの綿菓子のよう
今日は街中に来ている。
たまたま小芭内さんとお休みが重なったから。
「さて、小芭内さん。まずはお皿を買いましょうか。」
「うむ…。やけに張り切っているな」
「そりゃそうですよ。久しぶりにお休みが重なったんですから。」
それに、以前蜜璃ちゃんと一緒に甘味処へ行ったあの帰りと違い、今日は小芭内さんと手を繋いでいる。
手を繋いでいるというのが大事なポイントだ。
「小芭内さんが割ったお皿計5枚と、土鍋を買ったら後は自由に店を見て回りましょう?」
「ああ。」
小芭内さんの目元がふわりと緩んだのを見て、私もニッコリと笑い返した。
陶磁器店に行って、小芭内さんが割った皿と全く同じものを見つけたので、その大皿と小皿を買い、土鍋も注文。どうやら屋敷まで届けてくれると言うのでそのように手配した。
土鍋持ってウロウロできないしね。