第3章 ❀できるなら、愛しい貴方といつまでも
浴槽に浸かりながら、フーーーと溜息を吐く。
「疲れたなぁ」
今日は師範と祝言を挙げた。
今時は神前式という教会で挙げる式が流行っているらしく、蜜璃ちゃんに強く勧められたが、流行りに乗っかる気もなく。
どうせ呼ぶ人なんて決まっている訳だし、わざわざ信じてもいない神の前で誓うこともなかったし。
「滅多に会うことの無いお館様に会ったのは、本当に緊張した…」
お館様はとても嬉しそうに祝福してくれた。
『小芭内が愛する人を見つけてくれたのがとても嬉しいよ。、小芭内を頼むよ』
お館様にそこまで言われたら、
絶対師範を幸せにしなければと思う。
パシャパシャと顔を洗ってから私は風呂を出た。