第2章 失いたくないあなただから
「ですが、名前で呼び合うのは親愛の証とも言いますしねぇ……。あ、もうキスはされたのですか?」
「き、キスって……口づけのことだよね……?
まだ…してない、けど。変、かな?」
そう、師範とお付き合いして二月経つというのに、師範はまっっっっったく私に手を出してこない。いや、そりゃまぁお互い鬼殺で忙しいというのもあるが。
キス……とやらすらしてこないのは、流石に……
私に女としての魅力が足りていないのでは。そういうことなのでは?……怖くなってきたぞ
「変というより……不思議です。だってさんこんなに可愛らしいのに手を出さないだなんて……伊黒さん実はEDなのでは」
「イー……ディー……?」
聞いたことの無い単語なので、何かの医療用語だと思われるが。
「勃起不全というまぁ、いわゆる病気ですね。」
その後何やら詳しく説明されて、私の顔面が真っ赤になったり真っ青になったりしたのは言うまでもない。その手の事に何やら詳しくなってしまった私がいた。