第6章 ❀何度でも教えてください
「教えてください。何度でも。
刻んでください。この身体に。
貴方に愛されているという、証を。」
小芭内さんはすっと目を細めて私にキスをした。触れるだけの、優しい、優しいキス。
「ああ、何度でも言おう。お前に。
何度でも刻んでやろう。その心に。
俺がお前を愛しているという証を。」
私はニッコリと微笑んだ。
その目じりから、一粒涙がこぼれ落ちる。
小芭内さんがその涙を拭ってから、
もう一度、私にキスをした。
私も何度でも伝えます。
貴方が大好きだと。
貴方を愛していると。
貴方じゃなきゃ、だめだって。
〜完〜