• テキストサイズ

【呪術廻戦】廻る日の青

第4章 繋ぐ日の色





『……まぁ、楽しいんですかね。少なくとも、呪術連にいた時よりずっと』

「それが聞けてよかった。私は此処とは反りが合わないが、君ならうまくやっていけるよ」


にっと笑った九十九は、ぽんぽんとなまえの頭を優しく撫でた。


「また会いに来るよ」

『もう行くんですか?また海外ですか』

「ああ、長い旅になるな」

『たまには私も連れて行ってくださいよ』

「いつか、な」

『そうやっていつもはぐらかす』

「もう少し大人になったら連れて行ってあげるよ。約束だ」

『約束ですよ。それと、今度来るときは土産の一つでも持ってきてくださいね』

「はは、わかったよ。――早く私に追いついてこい、なまえ。強く聡い仲間と共に」


そう言って微笑んだ彼女は、バイクに乗ってあっという間に行ってしまった。相変わらず、嵐のような人だ。見えなくなるまで彼女の背中を見送っていれば、後ろで名前を呼ぶ声がした。




「―――なまえ」


聞き慣れすぎていよいよ耳にタコができそうな、腹の立つ声。振り向かずともその声の主がわかるようになってしまった自分に、なまえはますます腹が立った。

/ 227ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp