第4章 外伝 優しい理由
しばらく注文表を見ていると気になるものが2つ。
どちらがいいのか悩んでいると
実弥「…白玉きな粉と今川焼。」
『…!!』
「はいよ!すぐに出来上がるから待っててね!」
不死川が言ったそれは、正しく小春が悩んでいた2つだった。
今まで自分の考えていることを当てられたのは、自分の兄を除いて宇髄のみ。だが、それが出来るようになったのは継子になってしばらくしてからのことであった。
少し気になり不死川の羽織りを軽く引っ張る。すると目線だけ小春の方を向いた
『“あの…どうしてわかったんですか?”』
実弥「あ?」
『“私、ただ見てるだけだったのに”』
実弥「…んなもん見てれば誰でもわかる。」
そんなにも分かりやすかったのだろうか。
そう思っていると注文したものが目の前に出てきた。
「お嬢ちゃんは白玉きな粉と今川焼だね!白玉はいつもより多めに入れておいたよ!」
丸い木の器に白玉が8つ、とろとろの蜜がかかっている白玉きな粉とホカホカと湯気を出している今川焼。
それに小春は瞳をキラキラと輝かせていた。