第4章 外伝 優しい理由
no side
控えめに手を振って宇髄を見送った後、小春はこの後の時間をどうしようかと考えた。
実弥「おい」
『!?!!(ビクッ』
後ろを振り返ると、先程まで小春を散々弄んだ者が。
実弥「お前この後暇かァ?」
『“はい、特に予定はありません…”』
実弥「……ちょっと付き合え。」
『……!!』
半ば強引に小春の手をとり街を歩いた。
話さない上に気持ちを表に出す事が苦手な小春は、頭の中で先程宇髄に言われた事を確認していた。
『(…この人は怪しくないはず……きっと大丈夫なはず……!!)』
手を繋がれている以上、紙に書くことは出来ずあたふたとしていたが、繋がれていた手はとても優しく何故か落ち着くことが出来た。
不死川の後をついて行くと、外にいるだけであんこの匂いが漂ってくる如何にもおいしそうな甘味処に入って行った。