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モノクローム【NARUTO】

第38章 ファン1000名様突破記念 読み切り




「私と修行、一体どっちが大切なの!?」

玄関先で、周りを気にすることなく大声を張り上げるこの人は…一応、俺の恋人。
お尻の形がそれは魅力的な彼女だ。

「……えっと、」

前の恋人にも、似たような事を聞かれた事がある。あの時は…
“ 仕事と私と、どちらが大切なの? ” だったか。当時は即答でこう答えた。
“ 仕事だけど ”

だって嘘をつくのは、任務中とベットの中だけで間に合ってる。

「…………修行」

今回は、即答を避け。たっぷりと間を置いてそう答えた。

「〜〜っ、最低!!」

途端に飛んでくる平手打ちを、難なく躱す。すると彼女は、余計に逆上した様子で叫んだ。

「…っ!!馬鹿!!もう二度と顔も見たくないわ!サヨナラ!」

彼女と約束していた、明日のデートに気乗りしなくなり。サスケの修行をつけなくてはならなくなった。と、デートの延期を申し出ただけで…こうも簡単に、恋人が元恋人へと関係が変化した。

去って行く背中…いや、去って行く素敵な尻の形を眺めながら俺は一人ごちる。

「……なるほど。即答しないだけでは結果は変わらなかったか」

「当たり前だろ。ウスラトンカチ」

芸術的な寝癖をつけたサスケが後ろに立っていた。

「おはようサスケ」

「大人しく殴られてやれば、もう少しはマシな最後になったんじゃないのか」

眠気眼をしょぼしょぼさせながら、子供が知ったふうな口調で言ってくれる。

「そりゃ痛いから嫌だ」

「子供か。
それよりアンタは…連れ込む女はもう少し選べ」

一応、彼女を家に招く時はサスケが不在の時を選んでいたが。彼はどうやら彼女が定期的にここを訪れていた事を知っている様子だ。

「……選ぶ、か。例えば?」

「香水臭くなくて、早朝に突然押しかけなくて、俺をだしに 出かける約束を断らなくても良いような女だ」

「うーん。面目無い」

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