第4章 黒いダイヤと、恋と愛と
「奴は空を飛ぶ!!」
「『と、飛ぶ!!」』ガビン!
『そ、そうだった…
うっかりしてたよ』危ないところだった
たしかにサスケの言う通りであった。そもそもゴキブリに対してここまで熟考した事がなかったから、思い付きもしなかった。
『も、もう、あの手しか…』
「何かいい手が浮かびましたか?!」
『…まず茶碗と、この畳を強力テープでしっかりと固定します。それはもう、二度と離れないくらいに。そして…
茶碗と畳をゴミ置場に置いてきます』
「いやそれ!!捨ててるじゃないですか!畳ごと豪快に!」
「もうそれでいいんじゃないか」
「サスケ!面倒がるんじゃない!考えるんだ!」
結局…俺たちが選び取った策とは。
その答えは、あともう少し後で明らかになる。
『あのぉ…こんな状態で聞くのは、何なんですけど…
あなたは、どちら様ですか?』
「あれぇ?イルカ先生?なんで、ここに…」
俺は、誰もこの部屋に入れてはいけない。という任務規約に背いてしまった背徳感から、彼の目を見る事が出来なかった。
『はたけさん。おかえりなさい』
「ん、ただいまー。
あれ?なにこれ。なんで畳焦げてるの?」
『……』
「…」俺は極力弱火でやった
「ま!いっか。とりあえず、イルカ先生?向こうで話しましょうか」にっこり
「…はい」
しがない中忍が、彼のようなエリート忍者に逆らえるわけもなく。俺は言われるがままに別室へとカカシの後に続くのだった。