第17章 ※熱と不在と、再会と頭突きと
彼のおでこと、私のおでこがぶつかったのだろう。
サスケが私の上で気絶した事によって、彼の額が降ってきたのだ。
とりあえずこれで、サスケの暴走はおさまったのだが。彼は大丈夫なのか。
『いたたたた…っ。
サ、サスケくーん?あ、あの…』
私は赤くなった彼の額に触れた。
『!!』
異常に高い熱が、私の手の平に伝わって来た。
どうしてすぐに気が付いてあげられなかったのだろうか。これはかなりの高熱だ。
いつから、いつから彼の様子がおかしかった?
そうだ。今日の朝からだ。
なぜ。どうして私はもっと早く気が付かなかったのだ!自分の無神経さに腹が立つ!
『ごめんっ…ごめんね。サスケ君…』
私は自分の体重を、はるかに越える彼の体を抱える。
しかし当然、簡単に持ち上がる訳もなく 半ば引きずる形で部屋の中へと運び入れる。
「……っ、///」は
苦しそうな表情で息を吐くサスケ。
なんとか必死の思いで彼を布団へ転がした。
汗ばんだ額に触れる。彼の額は、信じられないくらいの熱を発していた。
『ど、どうしよう…』
起こして水分補給をさせるべきなのか。しかし眠りを邪魔してしまっていいのだろうか。いやそもそもこれは普通の風邪なのか?戦闘中に受けた毒のせいなどの可能性はないか…?
頭の中で、悪い考えばかりがグルグルと回る。
とりあえず、汗を拭いて。額に濡れタオルを置いて…。そんな事くらいしか出来ない自分が歯がゆい。
カカシがいてくれれば、サスケを背負って医者に連れて行ってくれるだろうが…
しかし私の力では彼を背負う事など土台無理な話だ。
とにかく、人を呼んだ方がいい。誰かに、助けを求めるのだ。