第15章 見聞と新聞と、建前と本音と
「は、離して下さい!!すごく良いところだったのに!あ、でもいまの2ショットはバッチリ頂きました!」
「これ…アンタの周りをずっとウロチョロしてたから捕まえた」盗撮してたぞ
サスケが、片手で少女をブラリとぶら下げてこちらへ歩いてくる。
さきほどカカシが危惧していたのは、彼女の存在だったらしい。
「相変わらずお粗末な尾行だね。中崎先生くらいだぞ。
お前の尾行に気付かないの」
??どうして突然に苗字呼びに…?
それも気になったが、それより今はこの少女だ。
『こんにちは』
私は少女の背に合わせて少し屈む。
年齢は十三.四歳といったところか?眼鏡をかけ、髪をおさげにした聡明そうな印象だ。
「こ、こんにちは!」
『えっと、私に何か用事がある?』
「………」うーんと、
どうしたものか、頭を悩ませている様子だった。そんな彼女の素性をカカシが話す。
「君、新聞部の子でしょ。見聞一族の。
俺の素顔の写真撮らせろって、追いかけ回された事がある」
「!思い出した…お前、俺の事を付け回してた奴だな。あまりに気配がダダ漏れで、捕まえる気にもならずに無視し続けたが。
あの時は、何の用だったんだ」
「あの時はですね。裸の写真撮らせて欲しくて」
「「『………』」」
なるほど。需要のありそうな写真を狙って、彼らを付け回していた過去があるという事は分かったが…
サスケの話だと、今は私の事を付けていたらしいが…。
「ふふふ!バレてしまっては仕方がないですね。
私は、アカデミー新聞部部長!そして見聞一族の一人娘、見聞フミです!
中崎エリさん!貴女の記事を書きたくて少しつけさせてもらっていました。
ぜひ、私のインタビューに応じて頂きたい!」