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モノクローム【NARUTO】

第13章 初任給と偶然と、パンツと学校と




「そういえばエリ…
結局初任給で何買ったの?もういいでしょ?教えてよ」

カカシは、箸で箱を指す。

『行儀悪いですはたけさん。めっ』

「……」めっ されちゃった…きゅーん。

『いいですよ!今開けましょう。皆さんに見て欲しいです』

すると、気を効かせてイルカがその箱を 私達の目の前まで持ってきてくれる。

『ありがとうございます。では…

いきますよ!』

私はいつになくテンション高々に、箱の蓋を開ける!


「!!」

「これは!」

「…そ…」

「「「掃除機!!」」」

本当は、化粧品を買うつもりだったのだが。

ミナトからプレゼントで頂いたため、当分はそれで事足りる。

掃除機は、それらの次に私がこの世界で必要だと思っていたものだった。

「掃除機…ですか」

「たしかに、カカシの家にはなかったか…」

「……」

『これで掃除がグッと楽になって、家もピカピカになりますよ!
ずっと欲しかったんですよ…電気屋さんでたまたま安く売ってて、私のお給料でも買えたんです。
やっぱり最新機種ってわけにはいかなかったんですけど、これでも十分使えま』

「ごめんねぇ!!」

カカシが突然私に詰め寄る。

『近…』

「俺が不甲斐ないばっかりに…!俺の稼ぎが悪いばかりにエリに苦労をかけて…」

「「その言い方は何か違う!」」


「っていうかね…本当に、そういう事は早く言ってね…必要な物は俺が買いたいよ。

それに、前から言いたかったけど…

君にはもっと自分の気持ちを、言葉にして欲しい。

あの夜みたいに、ね」

にっこりと妖艶に微笑むカカシ。

あの夜。という単語にサスケとイルカは多少の動揺を見せる。

もちろん卑猥な意味は一切ない。
あの夜というのは、私とカカシの心が少しだけ近付いたあの日の事…

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