第13章 初任給と偶然と、パンツと学校と
『ただいま戻りました』
「おかえり。ずいぶん遅かっ…」
玄関で出迎えてくれたカカシは、イルカの姿を見て固まった。
「こ、こんばんは…」
「…どーも」
『さっき偶然お会いしまして、荷物を代わりに運んで下さったんですよ。
イルカ先生、ありがとうございました』
「いえ!とんでもない!」
「…エリねぇ、そんな重い物買うつもりだったんなら 前もって言ってよ」手伝ったよ
『ご、ごめんなさい。
あの…鰹もたくさんある事ですし、お礼にまた晩御飯を食べて帰ってもらってもいいですか?』
「……勿論」にこ
カカシならば、そう言ってくれるとは思っていたのだが。なんだか笑顔がいつもよりも黒い気がするのは気のせいだろうか…
「あ…ありがたく、ご馳走になりますっ…」
『ど、どうしたんですか?そんなに固くならなくても…』
カカシの笑顔を受けてなのか、イルカの額には脂汗が滲む。
「イルカ先生…あなた結構 心強いですよね…」前あれだけイジメたのに…
「ぐ…、き、気持ちでも負けていたら、カカシ先生には何も勝てないじゃないですか…」うぅ
『…』なんの話…
カカシから発せられる黒いオーラ。今にも吐血してしまいそうなイルカ。
なんだろう…ここにイルカを連れて来たのは、私の判断ミスだったのだろうか。
「それにしても…ずいぶんデカイ荷物だな…何買ったの」
『サスケ君が、シャワーから出てきたら発表しますよ』
「えー気になるなぁ。先に見せてよ」
『もー、はたけさん!駄目ですってば。
先にご飯の用意しちゃいますね』