第72章 Memory
ふーんとまた不思議そうな顔をした
が眠そうだったので会はお開きになった
とまだいたいとごねる松田を引きずって俺たちはの家を後にした
「まだいたかったのに…」
「退院したばかりだし、今のにとって、俺たちは知らない男なんだから…そう長居も出来ねぇだろ…」
「そりゃそうだけど、はだ
あいつを好きな気持ちは今も変わらねぇんだ…」
素直で羨ましいよ、本当に
俺もを好きな気持ちは変わらない
でも
口には出せないでいた
工藤邸によって赤井にも今回のことを報告した
「から突然長野の酒が届いたんだ…どうしたんだと心配していた所だ…
姿もしばらく見てなかったしな
まさか、記憶をなくしていたとは…それが組織のせいだなんてな…」
「もしに会っても初めて会った振りしてやってくれないか?
これ以上混乱させたくないんだ」
「わかった…お前は大丈夫か?」
「記憶をなくす前、相当辛いことがあったみたいだから…それを忘れられたなら良かったと思う
でも、やっぱり寂しいよ…」
ポンと肩を叩かれ、グラスにバーボンを注いでくれた
甘くて香ばしい香り
ゼロの酒…
もよく飲んでたな…
ツマミを買ってくると赤井は工藤邸から離れた
1人にしてくれたってことは、泣いていいってことか…
…、お前が好きだよ…
組織から今度こそお前のこと守ってやる
を思って泣いた