第2章 最悪の再会
「そんな事くらい分かってる。だが、アイツと一緒にって所が気に食わねぇ。手前にマフィアが向いてねぇ事くらいはずっと知ってたんだよ。居なくなるなら、一言くらい……」
憎しみの様な、悲しみの様ななんとも言えない表情の中也に私は語りかけた。
「一言貴方に告げていれば、貴方は私を引き止めていたでしょう?異能を持たず、人殺しを嫌う私にはポートマフィアなど似合わなかった。ただそれだけ…」
・・・
嗚呼、嘘つきだ、私は
表情の変わらない中也に私は続ける。
「また森さんに連れて戻るように言われたんでしょう?断っといてくれる?執拗い男は嫌われますよ___って。」
俯いた彼は小さく言葉を放った。
「違ぇ」
「なに、が?ンンッ!?」
顎を持ち上げられ、キスをされる。
苦しくて咄嗟に彼の唇を噛んだ。
「やっ!止めてよ中也!!私には……」
「太宰がいる、だろ?」
口端に流れる血液を舌でペロリと舐める仕草はどこか色めかしかった。
「今回は首領の命はでてねぇ、俺の独断だ。」
そう言うとどこか不敵に笑った