• テキストサイズ

届かないとしても

第4章 そんな所も好き*


いつもの帰り道。いつもと変わらないはずなのにキラキラ輝いて見えるのは、私の隣に先輩がいるからだ。
まさか家まで送ってくれるなんて思ってなかった。

「…先輩、」

「なんですか」

「あの、今日はわがまま聞いてデートしてもらってすみません」

「昨日はしつこいくらいだったのに急にしおらしいですね」

「いや…送ってまでもらえるなんて思ってなくて」

「一応貴方も女ですしね。俺との帰りに何かあっても困りますし」

一応、一応か。まあ女として見られてることには変わりないから良いだろう

「あ、家ここです」

「そうですか、では」

「はい…」

もう毎日会えなくなるのか。デートしたいなんて言わなきゃ良かった。楽しかったけど。それはもう人生で1番。

「優さん」

「は、い……」

あれ、先輩今
初めて名前呼んでくれた?

「優さんの何を言ってもめげない所、俺は好きですよ」
/ 25ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp