第14章 戦場、木の葉
カカシside
綱手様のところに行って近況の報告を済ませたオレはぶらぶらと木の葉の里を歩いていた
(今日は本当に天気が良いな)
色々なことが立て続けに起きて、今もなお現在進行形で人柱力のナルトは狙われていて危ない状況ではあるのに対し
木の葉の里はとても平和だった。
子どもが楽しそうに遊んで、いろんな人が立ち話をしている
こうやって日常に目を向けて、それに幸せを感じられるようになったのも、
あの日オレの過去を知っても尚、オレの幸せを願ってくれた楓のおかげだと思う
(さっき会ったばかりなのに、もう会いたいなんてね)
楓の家に向かおうか
久々に夕飯に誘おうか
好きな人と過ごしたいが為に何か言い訳を考える自分を認知すると
自分じゃないようでおかしく感じる
(好きな人に夢中になってしまう気持ちってこんな感じなんだな、オビト。)
「……応援、してくれるか?」
そんな事を呟いた瞬間だった
大きな爆発音と共に悲鳴があちこちから聞こえる
(何が起きている…!?)
辺りを見回すと黒色とオレンジの大きなムカデが南の方向に
北の方向は砂埃が舞っている
また別の方向に紙吹雪のようなものがチラつくのが見える
「どうなってるんだ!?」
里が襲撃された
(結界が張ってあったはずなのに、破られたということか?)
ナルトを狙って直接暁が襲撃したと考えるのが妥当だろう
(しかしここまであちこちで大変なことが起きていると…)
どこの援護に向かおうか考えるよりも先に
咄嗟に楓の家の方向に足が進む
(無事でいてくれ…!)