第2章 水色~黒子~
-○○side-
放課後、私と黒子くんは図書室にいた。
今日は私と黒子くんが図書室のカウンター当番の日(図書委員だからね)。
でも何処の部にも所属してない私はともかく(先生からは何処かに入部しろってよく言われるけど)、バスケ部の練習で忙しい黒子くんは、委員と部活と両方なんて、きっとすごく大変なはずで。
(だから、今朝……)
運動部にしては、黒子くんはほっそりして見えるし、大丈夫なのかなって、実はずっと気になってたから。
だから今朝、思いきって言ってみたんだけど。
『大丈夫ですから』
ってあっさり言われちゃって、私はもう、それ以上何も言えなかった。
本人が大丈夫って言ってるのに、あれ以上しつこく言うのも変だし……。
もしかして、逆に迷惑だったりするかもしれないし。
でも本当に、
(大丈夫なのかな……)
私は何となく、隣に座っている黒子くんが気になって、ちょっとだけ…ちら、と見た(つもりだった)んだけど。
「どうかしましたか?」
「~~~~っ!」
ひゃあ、とか、ぎゃあ、とか、変な声を出さなかった私って偉い…じゃないけど、思わず飛び出しそうだった声を、私は必死に呑み込んだ。
だって、本当にちらっと目を向けた途端、黒子くんがこっちを見たんだもん!
びっくりしないわけないじゃない!?
それなのに黒子くんは涼しい顔で、
『どうかしましたか?』
とか言うし!
上手い返しなんて浮かぶわけない私は、首をぶんぶん振るしかなくて。