第1章 ミスの責任
(…縁?!)
縁を切るという言葉に
私は思わず、
口を手で押さえた。
その手は震えている。
「え…?何で?そこまで……⁇」
緊張してるのだろう
喉が渇いて声が掠れている。
「どっち?」
私の質問には答えず、返事を促しながら、少しずつ近づくカカシに、私は恐怖しか感じない。
「待って、ちょっと待ってよ!」
2、3歩後ろに下がり、カカシからいつでも逃げれる体勢を取っていた。
(もう、何でもいい…この場から逃げないと、確実にヤラれる。)
その様子に、カカシは
顰めた表情を見せた。
「、
逃げるなよ。頼むから。
お願いだから、そばに来てよ。」
まるでそれは懇願しているようで、先程の強い口調とは一瞬で変わった。
「……っ!」
カカシの言葉に
私は思わず、
足を止め、カカシと
黙って見つめ合っている。
そんなにやりたくて
堪らないぐらい
欲求不満なの?
だけど
カカシが女に
飢えるわけがない。
身体で責任を、取らなければ
いけないぐらい、
最低な仕事をしてしまったの?わたしは。
今日の任務姿勢のせいで
そこまでカカシをイライラさせてしまったのだろか。
でも、
今日は、確かにハプニングがあったが、それを上手く対応出来なかった。
客観的にみても、
ミスが多く、
始末書を書かなければいけないほど、私は身体が動けていなかった。
そのせいで、
カカシに負担を強いて
ずっと迷惑をかけていた。
全部カバーしてくれて
助けてくれたのは
カカシだ。
私のミス…。
そう、確かに全部私が悪い。
「……。」
私の顔が一気に
引きつり歪んだ。
(今だけだ、我慢すれば…)
カカシは今まで通り、
また仲間として接してくれる。
逃げ道がないのは
わかっている。
(何でこんな事に…?)